アラサー、アラフォー・・・人が作った言葉に踊らされている気がする

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「アラサー」という言葉、みなさんいつから使い始めているだろうか?

私はこのアラサーという言葉を初めて聞いた日のことをよく覚えている。

あれは2008年の10月、よく晴れたパリの街角であった。

当時フランス滞在4年目だった私は日本から遊びに来た友人とButtes de Chaumont公園(パリの公園で唯一平面じゃなく丘っぽくなっている公園。観光客が少なく地元民が多くて落ち着くのでパリ観光に疲れたらひと休みにぜひ!)へ向かいながら友人の日本最新情報ばなしに耳をかたむけていた。

「あーそういえばmuguet de mai ちゃん、アラサーって言葉知ってる?今日本で流行ってんだよー」

もちろん全く知らなかった。どこかの芸人の一発芸かなにかかと思ったのを記憶している。

あの日から早数年、アラフォーとかアラカンとか派生語もたくさん生みだしつつ、今ではすっかり定着したこの言葉の登場により、私たち女の生活とか感度とかは、けっこう変わったんじゃないかなって思うのだ。

アラサーとかアラフォーって言葉が入っているだけで、自分が属している部活のような親しみ?を感じたり、もはや他人ごとではなくバッチリ私も関わっているんだ!というほっとけない感がじわじわ出てきてしまったり、、、

そんな同志感覚で当初はワイワイ楽しくやっていたが、今となっては「アラサーのための。。。」とか、「アラサー女子におすすめ!」とかマニュアルっぽいものがたくさんあって、気になってちょくちょく見ちゃったり、ついつい買っちゃったりしているうちに、そんな情報ばっかりでだんだんうっとうしくなってきて、そしてついには食傷気味で疲れを感じた私。

使いかたによっては女を無駄に消耗させる言葉の1つではないかなと思う。

というのも、アラサーって言葉は「もうそんなに若くない」、というか「全然若くない」という定義も含んでいますよね?

当事者は時として自虐的で卑下したニュアンスをもこの言葉に含めてしまうことってないでしょうか?

さらに、この言葉を放つ非アラサーからは少し距離を置いたような、けっこう冷ややかニュアンスを感じることはないでしょうか?

これは全然健全ではない!

新卒で入った会社で23歳になったとたん50代の男性上司に「あー、もう23になっちゃったのー」という言葉とともに「若さが絶対」な日本社会の洗礼を受けた私。(てか、これ今思うとセクハラだ。)

若いのがいい!って風潮のなかで生きてきたし、いわゆる現アラフォーな私は、そりゃできれば永遠にたるまない体や柔軟な脳や記憶力をキープしたいとか身体的な永遠の若さという無理なものに憧れる。

と同時に、年を取るということは、毎日を生きるということで、色んなことを経験して、努力しだいで内面がどんどん深くなってゆくってことでもある。若さにはない良さだ。

数年付き合った彼と別れてボロボロだったある年の誕生日に義兄から「今日という日は自分の残りの人生で一番若い日」との言葉をもらったときに、なんだかものすごく元気になれたのだ。

そうか、毎日若いのか。やっぱり若さっていい。希望がある。新しいことに挑戦してみよう。肉体的な若さはキープできなくても、今この瞬間の若さ、なにより精神的な若さは誰にでもいつでも手にできるものだ。

そして人間が深まっていくなら年を取るということもすっごく魅力的なことだ。年を重ねていくのが楽しく思えた日であった。

エネルギーに年齢はなし!「年齢」は人が勝手につけた数字!

フランスという国は若さよりも成熟を好むとよく言われる。

確かに仏女性は自然体で自分の考えをしっかりと持っている人が多い。討論好きでもある。

でも「老化した自分に耐えられなくて女優を辞めるかも!」なんて仏女優のシャルロット・ゲンズブールがインタビューに答えてたり、確かにアンチエイジングコスメもけっこう売られてたり、身近な仏男性も若い女の子が好きだったり、やっぱり若さ、特に肉体的な若さにこだわるのはどこも同じなのかな、と思う。

でも生きてきたぶん積み重ねられた魅力があるはず!なので今の自分に自信を持つことが大切だ。

アラサーとかアラフォーとか若さとかいう言葉があなたの考えを狭めてやりたいことに踏み出せないなんてことはないだろうか?

仏女優のジュリエット・ビノシュは当時44才にして新しい領域であるダンスに挑戦した。

インタビューで44才という年齢で新たなことに挑戦するのに不安はなかったかと尋ねられた彼女は

「年齢なんてのは一定の時間に対して人間が勝手に付けた数字でしかない。エネルギーには年齢なんてないのよ」

と笑い飛ばしている。

かっこいい!!

そう、年齢という枠に捕らわれずにやりたいことをやっちゃうことが大切である。

そんな輝いたアラサー、アラフォー女性が増えればそれに応じて社会も「若さ至上主義」以外の受け皿が育つと思うのだー。

(ジュリエット・ビノシュのインタビュー。2分半と短いので見てみてください!)https://www.youtube.com/watch?v=XDfbw9bIcHY

この記事を書いた人

さくら
さくら
フランス在住。怖いもの知らずで日本を飛び出し各国を漂流。おかげで路上での仕事もお城暮らしも経験。やっと最近落ち着いてきた30代。旅行、食、本、映画、音楽が好き。

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