フランスで日本語の書籍を買おうとするとすごく高い。
Kindleも利用しているが電子化されていないものも多くて欲求は満たされない。
そんななか、パリにあるブックオフの存在はとてもありがたい。
読みたかった本が格安で見つかることもある。
地方に住む私はパリに行くたびに寄るようにしているのだが、ある日、あることに気がついた。
ファッション、アート、グルメ情報など、まさにフランスの華やかさを前面に出した内容の本や雑誌が多くそろっている、と。
まあそれもそのはず、観光や留学などフランスに興味があって来仏している日本人が多く利用している。
また、国に興味はなくても仕事などの理由で何かしらフランスに関わりを持っている日本人が残していった本たちなので、
観光本、きれいな写真がいっぱいのフィガロジャポンのパリ特集やパリジェンヌの部屋作り的ないかにも女性受けしそうな内容の本がたくさん見つかるのだ。
それはそれで良いんだけど、情報や知識を提供してくれる本屋として、果たしてこれで良いのだろうかと思うのだ。
雑誌のなかではおしゃれなパリしか存在しない。でも実際のところ、パリの道は犬のフンだらけだし、スリも多いし、メトロには浮浪者が多くて尿くさいのだー。
まあこんなことを女性雑誌や観光本で書いてしまうと誰も来たくなくなってしまうから当然なんだけど。(あ、ごめんなさい。言っちゃった。)
でも、スリが多いのは移民問題に関係していたり、失業率が悪化しているから浮浪者が増えたりと、フランスもヘヴィーな問題をたくさん抱えている国だ。もちろん他の多くの国と同じように。
「パリ症候群」って聞いたことあるだろうか?
メディアが打ち出す「花の都パリ」を思い描いて来仏した若い日本女性が理想と現実のギャップがあんまりにも大きくて精神に異常をきたしてしまうというもの。
重度だと日本に強制送還される。過去の職場で大使館から連絡を受けて日本へ送還するための航空券の手配を依頼されたことがある。
パリ症候群て本当にあるんだ、と驚いた。
でも、フランスの良いイメージしか持ってなければ、愛想笑いのないフランス人のサービスや使い勝手の悪いアパートやけっこう汚いメトロを目にしてショックを受けちゃうのもすっごくわかる。
他人事ではないかも。
脱・パリ症候群のためにはグローバルな情報を持つ!実体験を大切にする!
ブックオフに話を戻すと、そもそもブックオフは古本屋なのでフランスに関わっているフランス在住の日本人が古本を持ち込むことで成り立ってる、というローカル性が色濃くでる。
例えば私の実家近くのブックオフより渋谷店のほうが洋書が多いのは、それを読む日本人や外国人が多くいるからだ。
というわけで、自分が求めていなくても、入手できる情報は時として環境に大きく左右されてしまうことがある。
ゆえに偏ってしまうことがある。
リアルなフランスを掴むには表面的な華やかさだけじゃなくて移民とかダークな面にも目を向けたりして情報を補っていく必要がある。
自分で意識して情報を掴みにいかないといけない。
そして、華やかなフランスという一面しか見せない女性誌のように、他人からの情報はその人の目やを通して、意図を持って語られている。
だからこそ、グローバルな情報を持つことも大切。
一番良いのは自分の目でありのままのフランスを見ることかなと思う。
実体験にまさるものはない。
フランスに限らず、あなたが今持っている情報って偏ってないでしょうか?
グローバルを意識した情報収集をして視野を広げよう!
この記事を書いた人

- フランス在住。怖いもの知らずで日本を飛び出し各国を漂流。おかげで路上での仕事もお城暮らしも経験。やっと最近落ち着いてきた30代。旅行、食、本、映画、音楽が好き。
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