女はつらいよ♪inフランス。仕事を探しながら壁にぶち当たった私の気づき。

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みなさま、こんにちは。

先日、興味深い本を発見しました。

その名も「オンナの人生 (vie de meuf)」。

日常生活のあらゆるシーンで「これは女性差別だ!」という経験をした一般女性や男性の証言を集めたものです。元祖となるのはウェブサイトで、多くの人から反響があり本の出版に至ったようです。

内容はというと、例えば、病院で研修医をしている女性の投稿。

病院にて、

患者「あなた看護婦さんですか?」

女性「いいえ、研修医です」

そこにこの女性の彼氏が現れる。

患者「(彼氏に向かって)あなたお医者さんですか?」

これって典型的な職業的性差別ですね。

また、

スーパーのトイレにある貼り紙「トイレ清掃員(多くの場合女性)の報酬はチップのみです。チップをお願いします。」に対し、

「ひどい労働条件!」と名指しでスーパーを批判する女性の投稿。労働法が守られておらず社会的弱者(多くの場合女性)が足元をみられている現実に気づかされます。

さらに、

「お母さんに用意を手伝ってもらって毎朝コーンフレークを食べよう!」というケロッグのパッケージに書かれた子ども向けの文章に対し、

「そうそう、お父さんは子どもの面倒をみてる暇はないからね」と皮肉る男性の投稿からは、いかに男女の役割という古典的な価値観や偏見が根付いているかがわかります。

こうして、フランス社会も例にもれず、男性・女性という「性」に対する固定観念や偏見が根強くあります。

そして、そんな世の中を変えたい、という明確な意識をもって声を発する人々、メディアもあります。

さて、私は最近までフランスで仕事探しをしていました。

フランスは失業率10%を越える不況の最中であり、私の仕事探しは難航。

やっと辿り着けた面接は片手で数えられるほど。

そこでの質疑応答で毎回聞かれたことは、「年齢(履歴書に書いてあるんだが。。。)→既婚か→子どもの有無(ここでいないと答えると)→子どもは欲しいか?」です。

正直にイエスと答え、結果はどれも不採用。

もちろん、不採用の理由は明かされないので、「不採用と子ども」という関係性はわかりません。

しかしはっきりわかったのは、「女は子どもを産むもんだ」っていう社会の前提、押しつけです。

これでもし私がレズビアンだったり、不妊治療中だったらどう答えれば良いのだ、なんて考えちゃいました。

「既婚+妙齢+子どもなしだが欲しい女」が仕事探しているくらいの世の中なんで、いろんな人がいるはずです。

個人的な問題だと思っていることが、社会の問題を反映していることもある。

それで、周りにこの話をすると、「こんな質問をするなんて労働法に反してる」、とか、「子どもは欲しくないとウソをつくべきだった」とか言われました。

しかし、まあ後の祭りで、不採用という結果に変わりはなく、当然私は落ち込んだわけです。

そして、自分の至らない点や落ち度を見つけようとしてさらに苦しんだんですが、ネットで同じような壁にぶつかっている女性がたくさんいることを知りました。

それでこれは自分だけの問題ではないと気づきました。

仕事を探す妙齢女がいても当然だし、入社後すぐに産休に入るのを危ぶむ採用側の判断も当然です。

フランス社会の労働システムがいろんな段階を通過するオンナの人生に合ってないんだなと思いました。

例えば、ノルウェーは産休・育休制度が進んでいるようで最低半年の勤務で産休が取れます。さらに母親だけでなく父親も最低12週間の育休がとれます。

この制度は母親の早期職場復帰にも繋がりますね。

また、社会の常識とか社会の価値観によって自分の甲乙を判断されることがあっても、自分の価値とは関係ありません。

自分がもっている一部分の要素とその社会が求めている条件が一致しないだけです。なので自分を否定して落ち込む必要はありません!

というわけで、現状の私とフランスの労働システムはマッチしないということでスッキリと腑に落ち、自分に合う方向性に進むことにしたのです。

しかし、皮肉かも知れないですが、フランスで就職活動をして「オンナであるがゆえの壁」にぶち当たりながらも、フランス人たちが、個人的に感じた不平等や「これおかしいんじゃないか」って思を積極的に世に送り出すというパワーに救われ、声を発することの大切さに気づきました。

“自分らしく生きる”ために「これ間違ってない?」って声に出すことで、ほかの誰かの“生きにくい”世界をも解放できるかもしれない!

女性も医者になるし、トイレ清掃の報酬がチップだけなんてスーパーが法外で決めてるという見過ごせない事実だし、お父さんが子どもの朝ご飯を用意しても全くおかしくありませんね。

みなさんはどうでしょうか?

もしかしたらあなたが個人的だと思っている悩みや問題も多くの人とシェアできる、いいえ、シェアすべきものかもしれません!

私たちが属している社会での、女性にとっての(男性もですね)「人生の選択肢」がもっと増えるといいですね。

ではまた!

この記事を書いた人

さくら
さくら
フランス在住。怖いもの知らずで日本を飛び出し各国を漂流。おかげで路上での仕事もお城暮らしも経験。やっと最近落ち着いてきた30代。旅行、食、本、映画、音楽が好き。

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