フランス婚?PACS (パクス)って何?

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フランスからボンジュール!

日本で同性婚の立法化を求める団体が発足していたんですね。

私は最近になって知りましたが、勢いがあるようだし日本では話題になっていたのでしょうか?

2020年の東京オリンピックまでに法案を成立させることを目標にしているようで、私も遅まきながらネットで署名を済ませたところです。

同性婚というテーマ、私自身の生活圏では無関係なんですが、

数年前に同性愛者の友人に出会ってからは、もう無関心ではいられなくなっちゃっいました。

それまでは、自分のことばっかり考えてたんです。汗

自分に関係ないことにはアンテナを張りめぐらせてないので、情報が飛んでても全くキャッチできてませんでした。汗

で、今は、自分に直接関係なくても苦しい思いをしている人の身にたって、世界を見つめ直すことは大事だって思うんです。

 

パクスってなに?

 

話はフランスに移り、「同性婚」なんですが、フランスでは去年認められました。

でも、同性婚に辿り着くまでにはステップを踏んでいて、それが日本でも知られている「PACS (パクス)」です。

フランス婚とか事実婚とか言われてますね。

パクスの誕生は1999年。

10年さかのぼった1989年にとある裁判がおこります。

「エールフランス社員の配偶者に認められている待遇は同性のパートナーにもOK?」という争いでした。

で、判決はNON!

さらに、エイズによりパートナーを失った同性愛者たちが「お葬式に参列できない」、「遺産相続ができない」といった問題を抱えるようになり、

同性愛者の人権や権利が、社会問題になります。

ことの発端は同性愛者たちの訴えですが、異性愛者たちも賛同しパクスが成立。

パクスは同性愛者だけじゃなく異性カップルにも適用になります。異性カップルにも人気で、パクス成立以降は結婚を選ぶカップルが減少気味。

 

パクス誕生の翌年、2000年のデータは、

—同性パクス 5, 412組

—異性パクス 16, 859組

—結婚 305, 234組

 

でしたが、2012年には、

 

—同性パクス 6, 944組

—異性パクス 153, 287組

—結婚 241, 000組

 

男女間のパクスが増えてるのがわかります。

パクスの方が自分のライフスタイルに合っている、と感じる人が多い証拠ですよね。

こんなふうに、パクス成立はマイノリティの問題解決のためだったけど、結果的にはマジョリティの不都合の解消にも貢献しました。

パクスは結果的に多くの人の生き方の選択肢を広げた好例です。

やっぱり他人の生き方を認めることは、めぐりめぐって自分にもかえってくる、

そんなふうに思います。

 

じゃ、パクスを選ぶ男女カップルってどんな人たち?

 

私の周りではパクス契約を結ぶことで、

—パートナーが住む町への転勤願いが通りやすくなる

—所得税を共同申告して節税できる

というように、「今の生活に実質的にプラスになるから」という理由のカップルが多いです。

こう書くととてもゲンキンです。笑

荒技では、

「自分の娘が地方に転勤になったから、近所の若い男性に頼み込んで娘とパクスをしてもらい、娘は母親の暮らす町で働けるようになりました。めでたしめでたし。」

偽装パクスです。笑

 

でも、こういうメリットは結婚でも同じなのに、

なぜ結婚を選ばないかというと、手続きがメンドーだからです。

 

パクスは手続きも簡単で、裁判所に予約をとり必要書類を提出し紙にサインするだけです。

解消するにはどちらか一方が裁判所に申請書を送るだけ。

日本での入籍に似ていますね。

 

パクスが好まれる理由は他にもあります。

それは“離婚”を避けられるからです。

 

というのも、フランスで結婚すると、離婚するのが大変なんですよ。

それぞれ弁護士を立てて裁判所を通すので数ヶ月かかります。

もちろん、数万から数十万のお金もかかります。

子どもがいたらさらに事細かな取り決めが必要です。

 

この「離婚するかもしれない」という考えが前提になっている裏には、

「フランスは離婚率がとても高い」という事情があります。

パリでは2組に1組は離婚してます。

離婚手続きの苦労話が身近に溢れているので、「パクスの方がいいや」ってなるのもわかります。

フランス人の結婚観や現状を知ると、今まで描いていた「結婚」へのイメージがガラガラっと崩れませんか?

カップルが行き着く先は結婚という形じゃなくてもいいのかもしれません。

愛があって2人の生活がうまくいくならどんな形態でも良い、って思います。

でもやっぱり、女子的に「結婚イコール永遠の愛の証」とか「結婚への憧れ」とかないんでしょうかね?

そのあたりの女心、フランス人女性の生き方についてはまた書きます!

ではまた〜

 

パクス統計(INSEE):http://www.insee.fr/fr/themes/tableau.asp?ref_id=NATTEF02327

この記事を書いた人

さくら
さくら
フランス在住。怖いもの知らずで日本を飛び出し各国を漂流。おかげで路上での仕事もお城暮らしも経験。やっと最近落ち着いてきた30代。旅行、食、本、映画、音楽が好き。

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