こんにちは、ライター&ブックコーディネーター・文の響舎です。
個人的には秋を過ぎると、がぜんファッション熱が高くなります。寒くなって、シックな色をあわせるのも、また楽しい季節。でも、毎日、通勤しているわけではないので、以前よりも服を買う量は減りました。
とはいえ、店頭でボルドーや深いグリーンのニットを見ると、「この冬はどんな風に着ようかな」と、心踊ります。
「されど服で人生は変わる」……そんなタイトルの本をかつて読んだことがありましたが、服はその人のキャラクターや生き方、思想までをも想像させます。
ファッションといえば、多くの30代に入った女性から、
「仕事で何を着たらよいのか迷う」「今まで似合っていた服が似合わなくなってきた。」
そんな相談を受けることがよくあります。
今回は、仕事における服選びについて、以前に聞いたことがある、興味深いお話をご紹介します。
服は最強のプレゼンアイテム?
かつて、仕事でご一緒したクライアントに、Aさんという女性経営者がいました。たしか、当時50代半ば。背が高くて、なんともモダン。笑顔がチャーミングな大人の女性でした。
その方は、プレゼンのたびに、いつも違うイメージの服を着ていました。素敵だけれど、毎回どういうイメージで選んでいるのかがよく分からず、ある日、服を選ぶ基準について不躾ながら聞いてみました。すると……
「プレゼン内容やクライアントに服をあわせているのよ。特に色。服は最強の自分プレゼン。30過ぎたら仕事の場で着たい服だけ無造作に着ていちゃ負けよ。」
なんてかっこいいんだろうと思いましたが、たしかに……。
言われてみると、Aさんはプレゼン相手の会社カラーにあわせたスカーフを巻いていたり、プレゼンのロゴマークカラーにあわせたスーツを着ていたり。イタリアのマダムのような印象でした。
そこまで考えたファッション術は、さすがに真似するには難しいものでしたが、はたで見ていてそれは楽しいものでした。
自分をどう見せたいのか……仕事服はコスプレのようなもの?
次に違う事例をご紹介します。
いつもおしゃれなBさんは、ファイナンシャルプランナーをしています。年齢は38歳でいつもジャケットにタイトスカートのセットアップ。肩までの髪は巻き髪にして、インナーは季節によって様々ですが、基本的なイメージはいつも同じでした。
ある日、違う場でお会いしたら、髪はひとつに束ねて、ネイビーのシャツに麻のワイドパンツ。コンサバな甘めのいつもの印象とはまったく違う、クールでかっこいい印象でした。
あまりの違いに別人かと思いましたが、どういう切り換えでファッションを変えているのか、Bさんに聞いてみました。
「ファイナンシャルプランナーという仕事は、確実さや安心感、そして話しやすさが大事な仕事です。そのイメージを服であらわすとしたら、こういうイメージになりました。仕事では、好きな服を着たいという概念は、私にはあまりありません。言ってみればコスプレに近いかもしれませんね。」
ビジネスの場で、着たい服だけ着ていてはもったいない
いかがでしたか?2人のプロフェッショナルの行動を見ると、30代を過ぎたら、ビジネスの場において、自分が着たい服だけ着ていては、少しもったいないのかもしれません。
ジャケットにパンツ姿であればきりっと辛口なイメージに見えますし、セーターにスカートであればフェミニンに見えるのは当然のこと。
自分がどういう服を着ることで、どういう仕事をしている風に見せたいのか。あるいは、責任ある立場にあるのならば、自分の仕事をどう見せるのか?
戦略的に服を選ぶことで、何を着たらよいのかがハッキリと見えてくるのかもしれません。
もちろん、好きではない服を着ていては、モチベーションが下がる一方です。
「こんな自分になっていきたい」
夢や憧れを服に託して。
なりたい自分になっていくための服選びならば、服があなたを理想の自分へと、導いてくれるかもしれません。
この記事を書いた人

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1976年生まれ。
銀行員、図書館司書、一般企業にて総務・流通管理・店舗支社長・商品開発部門管理職・社員研修担当を経験。
女性にむけるキャリアアドバイスを中心に執筆活動中。
生活において、本・コーヒー・スイーツ&パン・整理整頓が必須。
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