~働く女性のお悩みサロン~vol.2「結論の出ない相談ごとを、さらりと制す勇気」

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こんにちは、ライター&ブックコーディネーターの文の響舎です。

かつて新入社員だった頃、「優しい先輩に話を聞いてもらって気持ちが楽になった」経験はありませんか?

しかし、時がめぐって自分に後輩ができた今、“女性の先輩として悪く思われてはいけない”“話しやすい先輩でなければならない”…。そんな呪縛にとらわれ、後輩に貴重な自分の時間を侵食されている30代女性が意外と多いようです。

 

とあるカフェで耳にした会話とは?

ある日、私はとあるカフェで仕事をしていました。夕方の時間帯はサラリーマンや、私のようなフリーランスらしき人々がPC作業をしている姿が多く見られます。

一杯のコーヒーをもとめて、多くのビジネスパーソンが出たり入ったり…。その数だけ人間ドラマがあると言えますが、時に働く女性の本音や建前も、そのおしゃべりの中に垣間見ることがあります。

PM18時、いつものように作業していると、ふわりと香水の香りが漂いました。私の前の席に会社帰り風の女性が2人、コーヒーを片手に席に着こうとしています。

「Aさん、どうぞ」

そう言ったのは30代らしき先輩女性。

「はい」

ためらいもなく座ったのが20代らしき後輩女性でした。

「それで、私、やっぱり不安なんです」

先輩女性が席に着く前に、後輩女性はするすると話し始めました…。

漠然とした悩みと、漠然とした回答は繰り返される

先輩「どうしたのかな?」

後輩「何となく不安なんです」

先輩「…今日はどんな風に?」

後輩「この仕事をずっとしていくのか、本当に私はこのままでいいのかと、いろいろ考えてしまうんです」

先輩「みんなそうだと思うよ。経験重ねていけば乗り越えていけることも多いと思うよ」

先輩女性は漠然とした問いかけに、予想以上の漠然とした回答をしました。

30代女性は20代女性の結論の出ない相談ごとを仕切れない?

その後も、後輩女性は延々と人生や仕事に対する漠然とした悩みを口にし、先輩女性はあたりさわりの無い回答をし続けました。おそらく毎日のことなのかもしれません。先輩女性の声色には、うんざりといったトーンすらにじんでいました。後輩女性は一向に意に介していない様子。

やがて、後輩女性は何かの時間になったのか急に話をきりあげ、軽くお礼を伸べてさっさと席を立っていきました。一人残された先輩は、この世のものとは思えない深いため息を一つつき、コーヒーを一口飲んでその場を去っていきました。

先輩の心の声を代弁するなら「私のこの時間を返してくれ」でしょう。

20代と30代の間に流れる川は、想像以上に広くて深い

どうでしょう?こんなシチュエーションは、どのオフィスでも多かれ少なかれあるのではないでしょうか?

世界中のネットワークと常につながる環境にあり、ゆとり・さとりと一括りにされることが多い現代の20~30代。冷静に考えれば10歳近く年が違えば、20代と30代では大きく違って当然の話です。

ネットを見れば賢く華やかに同年代が活躍している、省みればリアルに生きる自分に対して常に不安。確かさや堅実さはどこにあるのか探している…私の周りにも、そんな20代が多くいます。

大人になった30代からすると、そんなバックボーンを持つ20代との関わりは時として未知との遭遇に近いものがあるのでは?もちろん、常識があり、自分を持ってしっかり頑張っている20代も多くいます。

しかし、世の中には「相談とは人の貴重な時間を拝借しているんだ」という概念を持っていない人がいるのです。それを知った上で身の振りを考え、対処していく必要があります。

「良い先輩でなくてはならない」という理想から解き放たれていい

カフェにいた先輩女性は性格的なものもあるのかもしれませんが、「良い先輩でなくてはならない」という理想に縛られているように見えました。この類の相談ごとについて言えば、後輩女性はもしかすると話を聞いてくれれば誰でも良いのかもしれません。

もちろん、本当に悩みを抱えている場合もありますので、1回2回であれば真剣に聞いてあげることも大切なことです。しかし、出口の見えないループする悩みごとだとしたら、それを聞くのは忙しいあなたにとって無意味な時間です。

「年下の後輩や部下に強く言えないという悩み」は、意外にも多くの管理職女性が抱えています。仕事のアドバイスは大切ですが、それ以外の部分は、もう少しわりきっても良いのでは?

“女性の先輩として悪く思われてはいけない”、“話しやすい先輩でなくてはならない”という呪縛から開放されて、

「目の前の仕事をがんばってみて。私も忙しいの、ごめんね」

そんな風に、さらりと言える勇気を持ってみてはいかがでしょうか?

 

 

この記事を書いた人

文の響舎(ライター&ブックコーディネーター/物販コーディネーター)
文の響舎(ライター&ブックコーディネーター/物販コーディネーター)
1976年生まれ。

銀行員、図書館司書、一般企業にて総務・流通管理・店舗支社長・商品開発部門管理職・社員研修担当を経験。
女性にむけるキャリアアドバイスを中心に執筆活動中。
生活において、本・コーヒー・スイーツ&パン・整理整頓が必須。

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